Canon TS-E90mm F2.8は、普通の人にはあまり馴染みのないレンズかもしれませんが、私の様な物撮りカメラマンは結構使用頻度が高いレンズになります。
このレンズの細かい特徴などは他サイトに譲りますが、最近ではミニチュア風の写真を撮るために一般の方でも使用しているようで、以前よりは知られたレンズになったようですね。
このレンズ、「ティルト」と「シフト」ができるのですが、工場出荷状態ではその軸が90°ずれているのです。
画面の天地方向に「ティルト」すると、「シフト」は左右方向にしかできないのです。
レンズ自体を90°レボルビングできるのですが、「ティルト」と「シフト」が同時に90°回るだけ。
「ティルト」と「シフト」が同軸に無いと絶対に撮影できないといった場面に出くわさなかったのでそのまま使用していたのですが、最近ついにその場面に出くわしてしまいました。
この「ティルト」と「シフト」の軸を90°回して同一方向にする改造サービスはキヤノンさんで有償で行っています。
撮影が前から分かっていれば事前にキヤノンさんで変更してもらったのですが、突然の撮影依頼だったので、キヤノンさんにお願いする時間も無く、「同軸」も「90°」もどっちも使用するので、その度にキヤノンに持っていくのも何だなと思い、ネットでちょっと調べたら自力でできそうだったので早速試してみました。
正直この辺りは、最近発売された後継の「TS-E90mm F2.8L マクロ」は、「ティルト」と「シフト」は別々に自由にレボルビングできますので、後継を買えば全て問題解決なのですが、価格がちょっとお高め設定で色々入り用なのでそうも行かず….。
キヤノンさんに見つかると怒られるので内緒で…。
もちろん改造行為は、保証も受けられなくなると思いますので自信の無い方はキヤノンさんにお願いしましょう。
改造は、あくまで自己責任で。
で、早速、下の画像の赤丸の部分(反対側の見えない方にもあります)のネジ4箇所を外します。
そっと持ち上げて、下の画像の赤矢印の方向に90°回します。
配線がありますので、開閉時に傷をつけたり挟み込まないようにします。
ネジ4本を元通り閉めれば、できあがりです。
あっさり。
ドライバー作業に慣れてる方でしたら、作業時間は1〜2分です。
「ティルト」と「シフト」が同軸になりました。
必要なときに必要な方向に変更すると思います。
ちなみに、この同軸の状態で「ティルト」と「シフト」を両方最大量にすると、ケラれてはいないようですがファインダーの中がかなり暗くなりますので、相当光量が落ちているようです。
細かい画質までまだチェックしていませんが、画面の端っこの方とか、ちょっと注意が必要かもしれません。
また、レンズの話とは関係ないのですが、今回改造に使用したドライバーは、下記の「SWISS TOOLS」のドライバー「プラス #0」を使用しました。
このドライバーは本当に使いやすく、ちゃんとしたネジに適切なサイズのドライバーを使用すれば、「ネジ山をナメる」なんてこととは全く無縁です。
ネジを回すときの「食いつき感」が安いドライバーと全く違います。
ちゃんとしたドライバーを使用することで無用なトラブルを回避できます。
あまりにも気に入ったので、仕事場も家も全部このドライバーになってます..。
今回は、ここまで。
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