今回は、最近趣味のカメラとして導入したSony α7R IIIを物撮りで使ったらどうか?をちょっと検証してみました。
「Sony α7R III」とあわせて「SIGMA シグマ MC-11」を購入しましたので、Canonのレンズで「Sony α7R III」「Canon EOS 5DsR」「Canon EOS 5D Mark IV」の3機種を比較してみました。
レンズは、比較的新しいレンズで解像力もありカラーバランスも良い「CANON EF100mm F2.8L Macro IS USM」をチョイスしました。
物撮りでは「TS-E90mm F2.8」を良く使用しているのですが、古いレンズでカラーバランスが青いので…。
下の画像の様に「CANON EF100mm F2.8L Macro IS USM」の三脚座をカメラスタンドに固定して、カメラBODYを交換していく形で撮影しました。
これで撮影距離・画角がカメラを変えても固定されます。
レンズが同じなので、完全に「カメラボディー」の比較になります。
いつも撮影している物でテストです。
ストロボ1灯で、露出は中心付近で「F11」になるように合わせ3機種ともカメラの絞りを「F11」に、その時のカラーメータの指示値が「約5,300K」でしたので、こちらも3機種ともホワイトバランスを「色温度」にして「5,300K」に。
全てRAWで撮影しております。
現像は、取りあえず私が良く使っている「Capture One 11」で、基本的にはデフォルト設定で現像してみました。
シャープニングは、適用量:150 / 半径:1 / しきい値:0.5 / ハロ抑制:0で、ノイズ除去は全て:0 にて現像しています。
で、撮影した画像が下記の3点。
使っていて薄々気付いておりましたが、何故かEOS 5DsRだけ白の抜けが悪い感じです..。
3機種とも同じ露出値なのですが、少しアンダーな感じです。
EOS 5D Mark IVとSony α7R IIIは白の抜けは悪くありません。
5DsRと5D Mark IVはピンクが黄色く、5D Mark IVは黄色に青みが多く、くすんでいる感じ。
Canon機とCapture Oneは、色味の点でいまいち相性が良くない感じです。
まぁ、元々Sonyは「Capture One Express for Sony」と言う特別バージョンも出しているくらいで Capture One とのマッチングが取れているのか全体的にカラーバランスが良く、見た目にも心地よいトーンです。
個人的には、「Sony α7R III」の色味が一番好みです..。
「Sony α7R III」は、もう少し独特なトーンなのかと勝手に思っていましたが、以外と良い感じで物撮りとかでも問題なさそうです。
ちょっとやばいです。
下の画像は、画像中心付近の等倍切り出し画像です。
解像感の点でEOS 5D Mark IVは「ローパス有り」なので不利ですが、それでも3機種とも大きな差は無いかと。
等倍画像でも、EOS 5D Mark IVのオレンジがくすんでいるのが分かると思います。
上記リンク先は「DPREVIEW」と言う海外のサイトで上記3機種の比較画像があるのですが、このサイトで比較すると「EOS 5D Mark IV」がやけに酷い感じがしたので実はかなり気になっていたのですが、今回のテストで他の機種とはそこまで大きな差が無いことが分かりちょっと安心しました。
大差ないとは言え、子細に見ていくとやはり「ローパス無し」のα7R IIIの解像感はとても高いです。
細かいディティールを拾います。
5DsRは「ローパスキャンセルモデル」ですので、完全な「ローパス無し」では無いのですが、根本的に画素数が多いので解像感という点ではとても有利です。
まぁ、5D Mark IVは、動画を意識した機種ですのでローパスは外せないんでしょうね。
また、以前の「DPP4 , Photoshop , Capture One , Phocus RAW現像ソフト比較」記事で「Adobe Camera RAWは、色相の狂いは少ないがフラットな印象であまり好みでは無い」と書いたのですが、「バージョン4」になり「Adobe カラー」というのが新たに出来ました。
これが、以外と良いので、上の3機種のデータを現像してみました。
等倍切り出し画像でも分かる通り、Capture Oneとは逆にEOS 5DsRの画像が少し明るくなりました。
3機種とも色相が近く、カメラを混ぜて使用しても問題なさそうな感じです。
数年前までCanonとNikonのカメラを混ぜて使用すると、出てくる絵のトーンが全然違ってて合わせるのが大変でしたが、本当に良い時代になりました。
また、ピンクの色相も現物に近くDPPやCapture Oneの様に黄色にずれることも無い様です。
全体的にメリハリがあり私の好みに近い印象で、尚且つ3機種とも色相のずれが少なく近い色味で現像できるのは、後処理が楽になりとても良さそうです。
こちらのAdobe Camera RAWで現像した実寸データ(Adobe RGBです)を下記にアップしておきます。
Jpegですが重い実画像データですのでPCでダウンロードしてください。
と言うわけで、Sony α7R IIIは、物撮り等のストロボ撮影で出てくる絵は全く問題無く、むしろCanonより解像感の点などで優れた部分もあります。
今後も要所要所で使ってみようと思います。
ですが、やっぱり、気になるのは、耐久性や耐候性です。
知り合いのカメラマンで、ロケ撮影中にCanon機を三脚ごと倒してボディーのプラスチック部分が割れたものの、そのまま最後まで撮影して無事ロケ撮影を終了した方がおりました。
α7R IIIを三脚ごと倒したら、間違いなく壊れて撮影続行不能ではないかと..。
EOSは「塊感」みたいのがあってとても頑丈そうな印象ですが、α7R IIIはかなり華奢な感じがします。
また、「防塵防滴に配慮した設計」とのことですが、屋外ロケで雨が降ってきたときに「果たして本当に最後までシャッターが切れるのか?」という点でも少し疑問が残ります。
このあたり道具としては、まだまだ「一眼レフ」なのかもしれません。
今回は、ここまで。
次回は、物撮り(ストロボ撮影)で「ピクセルシフトマルチ」を試してみます。
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