色の露出補正

露出補正マニュアル その2では、白と黒の極端な例についてお話ししました。

今回は、色の露出補正について。

次の画像は、空を撮影した画像です。
中央部重点平均測光・露出補正無しです。

空の画像 露出補正無し

少しアンダーになりました。

同じ構図で、+0.5ずつ露出補正をして撮影したのが次の画像です。

空の画像 露出補正 段階

実際の見た目に近いのは、+1と+1.5の間くらいです。
この画像の場合は、実写から+1と1/3程度の補正が必要と言うことになります。

次の画像も同じく青空で、中央部重点平均測光モード・露出補正無しで撮影した画像です。

空の画像2 露出補正無し

こちらも少しアンダーです。

そして+1補正して撮影したのが次の画像です。

空の画像2 +1補正

こちらの方が、実感に近い明るさです。
この画像の場合も+1程度補正が必要と言うことになります。

つまり、青空は、だいたい+1程度の補正で実感に近い濃さに写ると言うことになります。

実は、色によって補正量がある程度決まっています。
黄色なら +1.5、オレンジは+1、赤は+0.5、緑は補正無しなど。

次の画像の様なカラーチャートを作り、インクジェットプリンタで出力して、反射光式露出計で実測してみました。

カラーチャート

注)このチャートは、CMYKで作成していて、特に左上の水色はC:100%なのですが、webに画像をアップする際にsRGB変換で色域が狭まり色味が薄くなっています。その他の色も一部色域外の色は薄めになっています。

ちなみに、一番下の真ん中が反射率18%グレーです。

実測F値と反射率18%グレーの部分対する補正値を入れたのが次の画像です。

カラーチャート 実測値と補正値

右下の黒は、インクジェットの黒で少し濃度が薄く、また、光沢のある用紙で出力したため、多少テカリが出て明るめの実測値になってしまいました。

黄色 +1.7、オレンジは+1.1、赤は+0.5、緑は±0になりました。
先程の話とほぼ同じ結果です。

もちろん、赤といっても色々な赤がありますので、明るい赤と暗い赤では補正量は異なります。

色の明るさ

そして、この画像をPhotoshopでグレースケールに変換したのが次ぎの画像です。

カラーチャート グレースケール

いかがでしょうか。

重要なのは色味ではなく、その色の明るさです。

厳密な色の濃淡は、単純にグレースケール化ではないのですが、色の濃淡を感覚的につかんでいただくために作成してみました。

色に対する露出補正は、その色の明るさが反射率18%のグレーよりどのくらい明るいのか、どのくらい暗いのかということになり、逆光や、自発光等の極端な照明状態にならない限り、反射率18%のグレーに対する補正量に大きな変化はありません。

露出補正マニュアル その4


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